冬の乾燥が本格的になるこの時期、お肌のカサつきだけでなく、喉のイガイガや便秘に悩む方も多いのではないでしょうか。
「クリームを塗っても肌がカサつく」
「冬になると便秘がちになる」
そんなお悩みはありませんか?
実は東洋医学では、「乾燥」は単なる外気の問題ではなく、内臓の「肺」と「大腸」の状態が深く関係していると考えます。今回は、冬の乾燥トラブルを根本から解決するための食事と栄養のポイントをお伝えします。
🌬️なぜ「乾燥」が肺と大腸に関係するの?
東洋医学には、特定の臓器と季節、そして体の部位がリンクしているという考え方があります。
■「肺」は呼吸器と皮膚の守り神
東洋医学でいう「肺」は、呼吸をするだけでなく、皮膚のバリア機能(衛気:えき)をコントロールする役割も担っています。空気が乾燥して肺がダメージを受けると、その影響が真っ先に「肌の乾燥」や「喉の不調」として現れるのです。
■肺と大腸は「表裏一体」のパートナー
肺と大腸は、互いに助け合う「表裏(ひょうり)」の関係にあります。肺が乾燥して潤いが不足すると、そのパートナーである大腸も乾燥し、便秘になりやすくなります。逆に、大腸の調子を整えることが、結果として肌の潤いを取り戻す近道にもなるのです。
🥛潤いをチャージする「白い食べ物」のチカラ
東洋医学の五行説では、「白い食べ物」は肺を潤し、整える効果があると言われています。乾燥が気になる時は、積極的に以下の食材を取り入れてみましょう。
- 白ごま
質の良い油分が豊富で、内側から肌や腸を「潤滑」してくれます。 - 豆腐・豆乳
肺の熱を冷まし、良いたんぱく質で組織を修復します。 - ヨーグルト系の飲み物
乳酸菌が大腸の環境を整え、お通じをスムーズにすることで、巡り巡ってお肌の調子も整います。 - その他
大根、蓮根、白きくらげ、梨なども、この時期にぴったりの「白い潤い食材」です。
🥗美肌の土台!ターンオーバーを整える必須栄養素
白い食材と合わせて意識したいのが、肌のターンオーバー(生まれ変わり)を整える栄養素です。現代栄養学の視点から、特に重要な成分をピックアップしました。
| 栄養素 | 期待できる効果 | 主な食材 |
| ビタミンA | 皮膚や粘膜を健康に保ち、乾燥から守る | にんじん、かぼちゃ、卵黄 |
| ビタミンB群 | 肌の代謝(ターンオーバー)をスムーズにする | 納豆、豚肉、レバー |
| ビタミンC・E | 抗酸化作用で肌の老化を防ぎ、血行を良くする | ブロッコリー、キウイ、ナッツ類 |
| ミネラル(亜鉛など) | 細胞の再生を助ける | 牡蠣、赤身肉、ナッツ |
| セラミド | 肌の水分を保持する最強のバリア | こんにゃく、黒豆、小豆 |
これらをバランスよく摂取することで、「自ら潤うことができる肌」の土台が作られます。
🏃♀️まとめ:内側を潤して、乾燥知らずの冬へ
冬の乾燥対策は、化粧水などの「外からのケア」だけでなく、「肺と大腸を労わる内からのケア」が鍵を握ります。
白い食材で肺を潤し、ビタミン・ミネラルで肌のバリアを補強する。この習慣が、春先まで続く健やかな肌と体を作ります。
もし、「しっかり食べているのに疲れが取れない」「乾燥のせいで肩こりや頭痛がひどい」と感じる場合は、自律神経の乱れから内臓機能が落ちているサインかもしれません。当院では、鍼灸や整体で内臓の働きを整え、巡りの良い体作りをお手伝いしています。
気になる不調があれば、いつでもお気軽にご相談くださいね!
💡編集後記(プチアドバイス)
以前の記事でご紹介した「根菜(土の中の食べ物)」も、深部体温を上げて内臓を安定させるので、今回の「白い食べ物」と組み合わせるとさらに効果的ですよ。
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